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長栄丸「ひとつテンヤ釣行」と「釣果を楽しむ会」 – いわき海洋調べ隊「うみラボ」公式サイト
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長栄丸「ひとつテンヤ釣行」と「釣果を楽しむ会」

 

皆さんこんにちは、うみラボけんきゅう員の小松です。

 

今年は1回だけ「いちえふ沖海洋調査」を企画したものの、それが天候不良で流れてしまい、その後、調査にご同行いただいていた釣り船「長栄丸」さんが母港の富岡漁港へ帰還したことなどもあり、調査できないままになっていました。いやあ、なじょすっぺーと考えてるうちに時間が過ぎてしまっていましたが、

 

長栄丸が普通に釣り船として稼働しているのだから、その状況をむしろ活用して、これまで「海洋調査」に明け暮れてきたぼくたちも、本来の海の恵みを楽しもう、まずは釣り船に普通に客として乗って釣りを楽しんじゃおうということで、行ってきました。

 

いやあ、うみラボが始まる前は船釣りなんて一度も参加してこなかったぼくが、調査を通じて海の豊かさにめぐり合い、こうして釣り船に乗ったわけですから、人生何が起きるかわかりませんね。

 

11月22日金曜日。朝5時半に富岡漁港に到着。6時の出船を前に、すでに乗船予定の人たちが準備を完了していました。おおよそ20名くらい。さすがは人気の長栄丸。浜通り外からの参加者も多いようでした。年齢層も若く、レジャーとしての釣りの裾野が広がっている感じがしましたね。

 

今回は、うみラボ隊員であり、いわきでは「鮮魚の橋本」として活動する橋本栄子さんも乗船。橋本さんはうみラボのメンバーに加わった直後から釣りに激しくハマり、今では長栄丸を利用するヘビーユーザーになったという方。釣行が終わると、大漁の魚たちを仲間たちに配り歩くことから「鮮魚の橋本」と呼ばれています。

 

また、うみラボに多大な協力をいただいたアクアマリンふくしまの富原獣医も隣の席に、さらに、うみラボで釣りボランティアとして活動してくれたY沼さんも隣の席ということで、ものすごくアットホームな雰囲気で釣りに参加することができました。鮮魚の橋本さんありがとうございます(撮影も)。

 

 

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長栄丸の石井船長。キャプテンオブザシップ!(撮影:橋本栄子)

 

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右舷・左舷、準備を完璧に整え、合図が出るのを待ちます

 

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朝日に照らされる福島第二原発

 

まだ日の登らないうちに船は出ます。風は冷たいんですが実に気持ちがいいです。遠くには洋上風力発電施設の風車が見えます。波はほとんどなく、絶好の釣り日和!

 

さあ、太陽が上がり、釣りのスタート。これから午前中いっぱい、6時間ほど釣りを楽しみますよ。

 

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和気藹々としながらも真剣なみなさん。船の雰囲気がとにかくいいですね!

 

テンヤは、釣り針に「えび」をつけて海底の魚を狙うもの。重りもあまり重くないものを使い、えびがまるで海底をジャンプするかのように竿を動かし、マダイなどを狙います。過去に、石井船長のフェイスブックで「初心者でもクソでかいマダイが釣れる」的な投稿を見たことがあるので、ぼくにもチャンスがあるかもしれません!

 

最初は、重りが海底に着いた感覚がわからなかったのですが、徐々に慣れ、海底に着いたタイミングでクイっと釣竿をあげてえびを動かし、魚を誘導することができているような感じになりました。すると、ギュンッと勢いよく釣竿を引っ張る重みがかかります!!

 

キター! ♪───O(≧∇≦)O────♪

 

幸先よく、20cmちょいくらいのマダイを釣ることができました。こんなに小さいのに引っ張る力がダイレクトに伝わってきます。いやあ、めっちゃ気持ちいい。マダイが姿を現した時の、あの青く光る美しい背びれや胸びれ、たまりません。

 

うみラボの調査では、過去に何枚もヒラメを釣っているぼくですが、マダイのギュッと引っ張る力の心地よさというんでしょうか、ダイレクトに伝わってくるので、「これが釣りかぁ!」という感じの興奮がありました。

 

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朝日を浴びながらマダイを釣り上げて最高の気分。(撮影:橋本栄子)

 

隣では、うみラボで釣りボランティアとしていつもお手伝いいただいていたY沼師が見たこともないでかいマダイを釣ってました。。。すげえ。こんなのが釣れるのか。刺身何人前できんだろう。おれも釣りたいという気持ちに襲われます。だって20cmくらいのマダイでもあれだけ引っ張るんだから、あんなのが引っかかったらとんでもないことになるのでは?

 

 

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Y沼師のマダイを撮影する石井船長

 

その後、天性の才能を遺憾なく発揮したぼくはですね、その後も順調に連れまして、なんと、マダイ8尾、マゾイ3尾という満足の釣果。いやあ、隣に鮮魚の橋本さんがいてくれたので心強いというのもあるのですが、たったの1度も根掛かりせず、初めての釣りでこの釣果ですから、「才能アリ」としか言いようがないと思いますww 今回は大物は釣れませんでしたが、時間の問題ですね。

 

 

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マダイを両手にしご満悦の筆者(撮影:橋本栄子)

 

いや、そりゃあ、周りの人たちの釣果のほうがすごいですが、量じゃない。満足感が問題! そんなにたくさん釣らなくても満足感が得られるのが、このテンヤのいいところかもしれませんね。とにかく満足感が強いです。

 

それと、大変失礼ながら、途中からほんと「フィッシャーマンズ・ハイ」?な状況になって、周囲の話とかがあまり聞こえませんでした。テンヤは指先の感覚が大事なので集中してないとダメなんですね。途中からほとんど会話もない状況でした。黙々とやってるんだけどものすごく楽しいという、そういう感じです。

 

気づけばいつの間にか2、3時間経っている、みたいな感じで、普段もやもやと考えている仕事のことやあれやこれをすっかり忘れて没頭していることに気づきました。いやあ、楽しかったです。今回は貸し竿を使わせて頂きましたが、貸し竿で十分ですね。石井船長のさすがの操船で、むちゃくちゃ楽しい釣行となりました。船長、鮮魚の橋本さん、富原さん、Y沼さんありがとうございました!

 

で、釣ったらやはりその釣果は舌で楽しまないと、ということで、その2日後の24日、「鮮魚の橋本主催 長栄丸の釣果を楽しむ会」を開催しました。浜通りの魚、上手くなくちゃあ釣る意味がありませんからね。うみラボ共同代表の八木さんが参加できなかったのが惜しまれますが、うみラボ調査員の江尻さんも駆けつけてくれました。

 

 

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釣果を楽しむ会、最高でした(撮影:橋本栄子)

 

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さんけい魚店の「刺身盛り」も登場。ホッキとアワビが最高でした

 

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又兵衛「ふくみ」と、アイナメ刺、マダイ刺

 

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韓国の浦項みやげの「クァメギ」(さんまの生干し)も登場!

 

釣果を楽しむ会では、鮮魚の橋本さんが腕をふるって、マダイ刺、アイナメ刺、マゾイの寄せ鍋、マダイのカルパッチョをこさえてくれました。それだけじゃ足りないということで、小名浜のさんけいさんの刺身まで用意してくださり、まさに「鮮魚ナイト」の雰囲気。地酒も最高でした。韓国の東の港町、浦項(ポハン)の名物「クァメギ」も登場するなど、最高のラインナップでした。

 

残念ながらうみラボの首席けんきゅう員の八木さんが参加できなかったのが惜しまれるところですが、八木さんも長栄丸の釣行には参加しているみたいだし、郡山市のSHOKU×SHOKU FUKUSHIMAというスペースで独自に食べる企画もやっています。ぼくも「さかなのば 」を企画していたりするので、うみラボの活動は、ここにきて完全に「海洋汚染調査」から「釣り、食べる」というフェイズが移ってきた形です。

 

今回は、釣って、食べる。それだけのシンプルな体験でしたが、結局それが最高にシンプルで至高。また長栄丸の釣りに参加して、この海の美味しさをみなさんに自慢したいと思います。ではまた。

 

小松けんきゅう員
小松けんきゅう員

うみラボけんきゅう員。釣るよりも食べるほうの専門。